シンプルな外観。

コンクリートの蓄熱性を生かすため、躯体は外断熱にした。

各世帯のプライバシーを守るため、玄関を3つ設けた。
道路に面した東側の1階に父用の玄関を、その上には母用の玄関を配置。
子世帯の玄関は北側の通路の奥に設けた。

約16.7坪の地下全体が子世帯のプライベートスペース。

寝室とクローゼット、多目的ホールと、妻の仕事場を配した。

趣味のジャズ演奏ができるよう、ホールは防音扉で遮音できる。

地下ホールでは友人知人を呼んでホームライブをすることもできる。

大きな音を出して練習しても、上の階に響くことはない。

遊びを存分に楽しめる場所を作ることで、前向きに3世帯同居できる。

子世帯の寝室。
地下にあるため静かで夏は涼しく、冬も寒すぎず過ごしやすい。
夏場はエアコンいらずの快適な場所。

1階にある子世帯用の玄関と地下を繋ぐ階段。

仕事の来客などはこの階段を使う。

1階ダイニングと地下を繋ぐ階段。

1階と地下を繋ぐ階段は2つ設け、公私で使い分けている。

3世帯で使うダイニングは、父用の玄関、父の寝室と繋がる。
半身マヒが残る父ができるだけ自分の力で生活できるよう、父の生活圏をワンフロアにまとめた。
シンプルで短い動線で、動きやすく。

父の寝室とダイニングはバリアフリーで行き来しやすい。

寝室の壁とダイニングの壁を少しずつずらし、奥に行くほどプライベート感が出るように。
共有スペースと繋がりつつも、プライバシーも確保した。

共有スペースのリビング。
階段を上ると屋上へ出る。

ゆったりと寛げるよう、リビングにはソファしか置かずに広々と使っている。

リビングの隣にある和室は、聚楽壁と和紙を使用。
水屋スペースがあり、母のためのお茶室としても使える。

リビングの奥に設けた子供室。

子どもはまだ両親の寝室で一緒に寝ているため、今はおもちゃスペースのようになっている。

趣味のオーディオセットや書籍に囲まれた母の部屋。

母の部屋にはミニキッチンもついており、将来賃貸にすることもできる。

母の居間から寝室を見る。
寝室は天井が低く、落ち着いた印象。

母の部屋には小さなバスルームもあり、気兼ねなく入浴できる。
賃貸にすることも視野に入れ、母の生活スペースは独立性の高いプランに。

屋上緑化、太陽光発電で省エネ。

夏場は月4000円ほど売電もできる。

夫婦と妻の母、夫の父、珍しいケースの3世帯同居だが、互いの生活を尊重し助け合って快適に暮らしている。