東西、南北でそれぞれ2層に分かれ、床の高さを半階ずつずらし各室を配した。
床は周囲の庇によって繋がれている。
構造も兼ねた庇は中に設備配管が巡っている。

敷地の南東角には1階にダイニング、2階に書斎が位置する。
各室で床仕上げが変えられている。
ダイニングはビニール床シート、書斎はサイザル麻が貼られている。

1.5階のキッチンから書斎、屋上へと斜めの壁と庇が繋がる。
対角線上の位置にある部屋へは階段を昇降して遠回りしアクセスする。

北西側外観。
住宅密集地にある公道から入った幅4メートルの私道に面している。
4周を巡る庇が、ガラス張りのワンルーム空間に対して外部との緩衝の役割を担っている。

屋上テラスは周囲の屋根より低い位置に。
南北に渡るこのテラスには、書斎とゲストルームから別々にアクセス出来る。
テラスに溜まった雨水は、FRP防水が施された磁器質タイルの床下を流れて、壁に埋め込まれた桶を通して地下へ排出される仕組み。

北側からの外観夕景。
1階ダイニングの床下に空調設備、収納が配されている。

1.5階のキッチン。
南西角に位置し、庇の下に収納が納まる。

0.5階の浴室、洗面室。
タオルホルダー、ペーパーホルダーと一体化した洗面台はSUS仕上げで特注で制作したもの。

-0.5階に位置する寝室。
ぐるりと囲える遮光カーテンが設置出来るよう工夫されている。
またポリエステル製のミラーカーテンにより、外部と内部の視界をコントロール出来る。