玄関を入ると、不思議な奥行き感のある空間が広がる。
玄関からダイニングまではコンクリートの土間になっており、土間から1mほど上がった所にリビングがある。
木の壁の中に水回りがあり、曲線を描く開口の向こうは和室となっている。

土間とリビングを分ける横長の階段。

腰をかけて友人と語らう場にもなっており、パーティー会場のようになることもしばしば。

ネコの遊び場として作った円柱のタワーが空間のアクセントとなっており、内部が丸見えになるのを防ぐ役割も。

ダイニングから階段をあがったところにリビングがある。

正面の大きな窓の外にはウッドデッキが広がり、明るい自然光が差し込む。

晴れた日はウッドデッキにソファを持ち出して寛いだり、バーベキューをすることも。

リビングからダイニング側を見る。
1階のどこにいても、円柱のキャットタワーが目に入る。
リビングの壁に切り取られた開口の向こうにはスタディルームが。
生活感を排除した空間となった。

リビングとダイニングの間に階段があることで、空間に適度なメリハリが生まれた。
リビングからは1mほど下がった場所にダイニングあるため、天井も高く開放的。
薪ストーブやピアノが並ぶ、楽しい雰囲気のダイニング。

家の中心にあり、空間のアクセントともなっている円柱は、愛猫が遊ぶためのキャットタワー。

内部は鮮やかなオレンジ色で、天井に向かうステップが設けられている。

キャットフードのストックなど、ネコグッズを収納する場所としても利用。

ダイニングの壁にある額のような開口の向こうにキッチンがある。

リビング・ダイニングからキッチンが丸見えになるのを防ぎ、生活感をなくした。

「キッチンは司令塔のような位置にしたい」というのが奥様の希望。
1階のリビング・ダイニング、キャットタワーはもちろん、玄関や、2階にある将来の子供部屋も見渡せる。

モダンでありながら、和の雰囲気を感じることができる和室。

リビングから続くコート(中庭)に面した東側の窓には障子を設え、優しい光が差し込む。

畳は縁なしのものを使用。

右手にある納戸へはこの和室からしか入れず、隠し扉風になっていてワクワク感がある。

ウォークインクローゼットを備えた寝室。

小窓からはモミジの木が見え、季節の移ろいを感じさせてくれる。

大きな窓の外は専用コートになっているためプライバシーが確保され、窓を開けたまま寝ることができる。
シンプルな空間に、椅子や雑貨がセンス良く配置されている。

階段下のスペースを利用し、寝室に奥様とネコ専用のトイレを設置。

階段の蹴込み部分にアクリル板を使用しており、光が通り抜ける。

トイレの壁は濃いピンク色に。

非日常を感じさせる不思議な空間となった。

バスルームのコートの壁面にはカラフルな絵が描かれており、「ジャングル風呂」気分。
バス・コートの床はコンクリートなので、将来子供が生まれたらプール遊びも楽しめる。
洗面ボウルはイタリア・アガペ社のもの。

外の賑やかさとは対照的に、白いタイル貼りのシンプルな浴室。

コートから日差しを取り込み、明るく開放的。

寝室の脇の階段を上ると、2階のフリールームへ。

2階は将来の子供部屋。
間仕切りで2部屋に分けることもできる。
壁の下部に入れたスリットから、1階の様子が見える。

リビングからバスルームにかけて広がるコート部分の外壁。

プライバシーを守りながらも、風や光を通すよう工夫した。

北東側には窓を設けず、玄関アプローチのみ。

「家の中は外と全く違う空間にしたかった」という建て主の要望のもと、自然に恵まれた立地でありながら、外の景色を取り込まない、閉ざされた建物となっている。

異空間に居るかのような、不思議で楽しい家となった。