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投稿記事
高梁川の東側にあたるこのエリアは、豊かな水に恵まれ昔から水田が拡がり、焼杉に漆喰壁の農家住宅が点在していました。近年幹線道路が整備され、市中心部へのアクセスが便利になったことにより、急速に住宅が立ち並ぶようになりました。この敷地は南北に住宅が迫っていますが、西側の土手方向には大きく拡がりがあり、この拡がりを住宅に取り入れることを端緒に設計を進めました。黒の下屋部分には水廻りを集め、また白の2層部分には各居室を集め、中央の吹抜け空間を介して南北明快に分けています。延床約28坪程度とやや小さめの住宅ですが、中央に大きな吹抜け空間を作ったり、各部屋をあまり間仕切らずに開放的な作りとすることで、28坪とは思えない程の拡がりを感じれるようにしています。外観はこのエリアに昔から佇む焼杉に漆喰壁の住宅の外観を踏襲し、歴史の延長線上に位置するデザインとしています。
- コンクリート打放し
- タグをクリア
悪条件を克服する、軒の家
河口付近に位置する敷地は、地盤補強が必要な地域にある。 50年に1度程度浸水する可能性があり、安全性と機能性を備えた家をデザインする必要があった。 1階は玄関と浴室のみで最小限のRC造とし、メインフロアとなる2階には木造を採用。 1階の4倍の面積を持つ2階には、近隣地域の素材を利用し、少ない素材で軽く仕上げた。 天井高が抑えられたデザインながらも、桁と梁の間にガラスをはめ込み、視線の広がりが開放感をもたらしている。 家族3人が暮らす、コンパクトながら印象的な家が完成した。
株式会社濱田昌範建築設計事務所 広島県 建築家